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現代の機会探索

各業界でのデータ標準化の進展

公開日:2026/9/9

企業の業績を上げるのに、AIを活用しようと考えたとする。

法人向けの産業機械の製造業で、機械の性能が多様だが、どの性能をどれだけ伸ばすと、納品先の工場での生産性向上にどれだけ役に立ちそうなのか分からない。過去データを蓄積してAIで次の性能改善の取り組みに対してレコメンドを出させたい。

消費者向けのサービス業で、扱う備品やシステムは沢山あるが、様々な仕入れ先から集める備品・システムの様々な機能をどう評価し、どう組み合わせれば顧客の満足度が高まりそうなのかよく分からない。過去データを蓄積してAIで次の性能改善の取り組みに対してレコメンドを出させたい。

等々のユースケースは考えられるが、いずれも自社を超えた業界内データを使わなければいけないことが早速明らかになる。ここで企業ごとにデータは様々に異なる。同じデータ項目を指していそうだが項目名が微妙に違う、単位が違う、単位は同じでも測定手法が違う、測定手法は同じでも測定タイミングが違う…等々のトラブルに見舞われる。

データがバラバラなので、共通的なデータ基盤を作るITシステムは世の中に売られているが、使いたいデータを一元的に読みこませてAIで有効活用することが結局できない。まずはデータ標準化か…社内の部署に声をかけ、社外の会社にも何とか話を伝えたい…

そのような場面が、今おそらく日本中で大企業から中小企業まで津々浦々起こっている。西暦やメートル法といった単位の標準を世界で広く普及させた歴史的な取り組みの各種業界バージョンが、今まさに進行中なのである。

業界と官庁の取り組み

おそらく、AIへの課題意識が強い人々が多く居て団結力のあった業界なのだと思うが、先進的な業界では既に企業を横断したデータ標準化に取り組んでいる。そのとりまとめには官庁も乗り出している。ざっと眺めただけでこれだけある。

これらの進展状況は異なるが、大体において業界内の各社が扱うデータについて集まって話し合い始めた、或いはドラフトが展開された位ではないかと予想される。それではその場合、いつぐらいに実用が始まるのだろうか。

標準データの実用時期

日本郵政はその巨大な郵便事業のデータを標準活用する取り組みを公開している。

その公開資料によれば(ウェブのロゴからは総務省関連と言えそうだ)、2022年にデータ活用の専用組織が出来て、2025年にデータ活用が事業の中で実現している。3年くらいの調整期間がかかったということだろう。

規模こそ一つの業界レベルだろうが、共通の上司を持つ組織にしてこの所要期間なので、最近作られたデータ標準化の取り組みというのは2030年前後に実用化という成果が出るのではないだろうか。

その時点でデータの活用方法をうまく考えられて事業に組み込むことが出来る企業が多く出て、日本企業の多くで効率化の底上げが起こるのではないか、AI/IT活用が急速に進むのではないかと思う。これは各業界に属する中堅中小企業までも利用できるデータの拡大という形で影響すると思われる。金融業界からの経営支援を行う場合にも注目すると利益になりそうな話でもある。

今後中長期で楽しみな取り組みである。

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